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非破壊検査の検査種目別の売上構成|どの手法に仕事が多いかを数字で読む

著者・監修: 依田尚人(YDAIコンサルティング株式会社 代表)

非破壊検査の検査種目別の売上構成|どの手法に仕事が多いかを数字で読む

日本非破壊検査工業会の2023年度統計では、非破壊検査業の検査種目別売上構成は超音波27.7%、浸透15.0%、放射線14.2%、磁気12.6%の順です。

ここで示す比率は、非破壊検査業を主とする工業会正会員の売上高を検査種目で分類した構成です。個人の業務量、求人量、収入を示す値ではないため、統計の対象・年度・資格制度との対応を分けて読みます。

2023年度の検査種目別売上構成

検査種目別の売上構成を全十一区分で示す図
検査種目別の売上構成を全十一区分で示す図

検査種目別売上構成とは、対象企業の売上高を検査種目ごとに分けた比率です。日本非破壊検査工業会「非破壊検査業の現状」統計資料の2023年度値は、2024年10月の経営実態調査によるもので、確認日は2026-09-06です。

検査種目2023年度の比率出典
超音波探傷試験(UT)27.7%日本非破壊検査工業会「非破壊検査業の現状」統計資料(2023年度・2024年10月経営実態調査/確認日 2026-09-06)
浸透探傷試験(PT)15.0%日本非破壊検査工業会「非破壊検査業の現状」統計資料(2023年度・2024年10月経営実態調査/確認日 2026-09-06)
放射線透過試験(RT)14.2%日本非破壊検査工業会「非破壊検査業の現状」統計資料(2023年度・2024年10月経営実態調査/確認日 2026-09-06)
磁気探傷試験(MT)12.6%日本非破壊検査工業会「非破壊検査業の現状」統計資料(2023年度・2024年10月経営実態調査/確認日 2026-09-06)
その他11.1%日本非破壊検査工業会「非破壊検査業の現状」統計資料(2023年度・2024年10月経営実態調査/確認日 2026-09-06)
目視試験(VT)4.2%日本非破壊検査工業会「非破壊検査業の現状」統計資料(2023年度・2024年10月経営実態調査/確認日 2026-09-06)
渦電流探傷試験(ET)3.7%日本非破壊検査工業会「非破壊検査業の現状」統計資料(2023年度・2024年10月経営実態調査/確認日 2026-09-06)
レーダ等3.6%日本非破壊検査工業会「非破壊検査業の現状」統計資料(2023年度・2024年10月経営実態調査/確認日 2026-09-06)
赤外線サーモ2.9%日本非破壊検査工業会「非破壊検査業の現状」統計資料(2023年度・2024年10月経営実態調査/確認日 2026-09-06)
分析2.8%日本非破壊検査工業会「非破壊検査業の現状」統計資料(2023年度・2024年10月経営実態調査/確認日 2026-09-06)
インフラ点検2.2%日本非破壊検査工業会「非破壊検査業の現状」統計資料(2023年度・2024年10月経営実態調査/確認日 2026-09-06)

超音波、浸透、放射線、磁気の構成比

上位4種目は、超音波探傷試験27.7%、浸透探傷試験15.0%、放射線透過試験14.2%、磁気探傷試験12.6%です(日本非破壊検査工業会「非破壊検査業の現状」統計資料、2023年度・2024年10月経営実態調査/確認日 2026-09-06)。統計が示すのは売上構成であり、個々の技術者の担当割合や一日の作業時間ではありません。

数値を引用するときは、単に「超音波が多い」とするのではなく、2023年度・2024年10月経営実態調査・確認日2026-09-06を一組で示します。同じ種目名でも別年度の統計を混ぜると、比率の比較対象が変わります。

その他、目視、渦電流、レーダ等、赤外線サーモ、分析、インフラ点検

上位4種目以外にも、その他11.1%、目視試験4.2%、渦電流探傷試験3.7%、レーダ等3.6%、赤外線サーモ2.9%、分析2.8%、インフラ点検2.2%が示されています(日本非破壊検査工業会「非破壊検査業の現状」統計資料、2023年度・2024年10月経営実態調査/確認日 2026-09-06)。全11区分の合計は100.0%であり、少数区分を外して全体構成として扱わないことが必要です。

目視試験は売上構成にある一方で、JIS Z 2305に基づく日本非破壊検査協会の認証制度の8方法には含まれません。検査種目の分類と認証対象の分類は一致しないため、次の対応表で別々に確認します。

上位の構成比をどう読むか

売上構成と個人の仕事量を同一視しない読み方を示す図
売上構成と個人の仕事量を同一視しない読み方を示す図

売上構成比は、対象企業の売上における種目別の比率です。比率が高いことから、個人の採用数、案件数、個人の業務量、特定の資格を持つ人の仕事量までを決めることはできません。

確認できることこの統計だけでは確認できないこと
2023年度の対象企業における種目別売上構成個人別の業務量や収入
上位区分と全11区分の比率将来の求人量や需要の増減
統計の年度と経営実態調査の時点一社ごとの受注構成

売上構成と個人の業務量を同一視しない

売上高には、検査対象、設備、契約の形、作業体制など複数の要素が関わります。そのため、種目の比率をそのまま「この資格なら仕事が多い」「この検査だけを行う」と読み替えることはできません。

たとえば資格取得を考える場合でも、比率は検討材料の一つです。希望する分野、所属先で扱う方法、訓練と経験の要件を別に確認してから、統計の位置づけを判断します。

年度と統計対象を確認する理由

この統計の売上高は、非破壊検査業を主とする工業会正会員を対象にしたものです。全国のすべての事業者や、すべての検査作業を集計した値ではないため、対象を外して業界全体の個人事情まで断定しません。

また、2023年度の比率と、2024年10月に行われた経営実態調査という二つの時点を併記することで、どの統計を読んでいるかが明確になります。数値の意味を保つために、資料名と確認日も近くに置きます。

たとえば、前年の別資料にある比率を同じ表へ加えると、同じ種目でも比較条件がそろいません。数値をメモや資料に再利用するときは、検査種目、年度、調査時点、資料名、確認日を一つのまとまりとして残します。

統計の対象は非破壊検査業を主とする工業会正会員であり、検査会社以外を含む全国の活動を網羅するものではありません。この範囲を明示しておくと、統計を業界全体の人数や個人の働き方へ過度に広げずに読めます。

検査種目と資格制度の対応

検査種目とJIS Z二三〇五の認証対象を対応させる図
検査種目とJIS Z二三〇五の認証対象を対応させる図

検査種目と資格制度の対応では、検査種目の略称と、JIS Z 2305に基づく認証制度の方法コードを分けて扱います。一般社団法人 日本非破壊検査協会「JIS Z 2305:2013 非破壊試験技術者の認証制度のご案内」Rev.20260701を2026-09-06に確認した範囲では、RT、UT、MT、PT、ETなど8方法が認証対象です。

検査種目認証制度での方法コード整理のポイント
超音波探傷試験UT8方法の認証対象
浸透探傷試験PT8方法の認証対象
放射線透過試験RT8方法の認証対象
磁気探傷試験MT8方法の認証対象
目視試験VT検査種目だが8方法の認証対象には含まれない

JIS Z 2305の方法コードとVTの位置づけ

JIS Z 2305に基づく日本非破壊検査協会の認証制度では、VTはNDT方法8種の列挙にありません。これは目視試験が検査種目として存在しないという意味ではなく、工業会統計では2023年度の売上構成4.2%として区分されています。

同じ略称を使っていても、統計では売上を分類するための検査種目、認証制度では技術者認証の対象方法として使われます。資料を読む目的に応じて、どちらの分類を参照しているかを確認すると、資格の有無と検査種目の有無を取り違えにくくなります。

8方法と限定6方法の全体は、非破壊検査の資格の種類で確認できます。VTを探すときの認証対象と検査種目のずれは、VT(目視試験)の資格がない理由も参照してください。

資格取得の検討材料として使う方法

資格取得を考えるときに売上構成を一つの材料として使う図
資格取得を考えるときに売上構成を一つの材料として使う図

売上構成を資格取得の検討に使う場合は、統計の比率を唯一の基準にしないことが重要です。比率の出典と年度を明示し、所属先で扱う方法、認証に必要な訓練・経験、希望する仕事の範囲と並べて考えます。

検討する順序確認する内容
12023年度の売上構成と対象企業を確認する
2自分が扱いたい検査種目と認証対象の関係を確認する
3訓練・経験など認証制度の要件を確認する
4比率を個人の仕事量や収入の保証に置き換えない

売上構成比を根拠として明示する

検討材料として比率を示すなら、日本非破壊検査工業会「非破壊検査業の現状」統計資料の2023年度・2024年10月経営実態調査・確認日2026-09-06を添えます。根拠を明示することで、別年度の数値や印象だけで判断していないことを確認できます。

認証制度の全体像は、JIS Z 2305とはで確認できます。関連する統計はデータカテゴリでも確認でき、統計の収録方針は情報の収録基準と運営方針に掲載しています。

よくある質問

検査種目別売上構成に関する三つの質問を整理する図
検査種目別売上構成に関する三つの質問を整理する図

2023年度に最も大きい検査種目は何ですか

最も大きい区分は、超音波探傷試験の27.7%です。次いで浸透探傷試験15.0%、放射線透過試験14.2%、磁気探傷試験12.6%となっています(日本非破壊検査工業会「非破壊検査業の現状」統計資料、2023年度・2024年10月経営実態調査/確認日 2026-09-06)。

この順位は、対象企業の売上構成に関するものです。個人の担当割合、採用状況、資格取得の難易度を順位付けしたものではありません。

VTは売上構成にあるのにレベル資格がないのはなぜですか

目視試験は、工業会統計の検査種目別売上構成で4.2%を占めています(2023年度・2024年10月経営実態調査/確認日 2026-09-06)。一方、一般社団法人 日本非破壊検査協会のJIS Z 2305:2013に基づく認証制度では、VTはNDT方法8種の認証対象に含まれません(Rev.20260701、確認日 2026-09-06)。

これは統計の検査種目と、民間認証が定める方法コードの分類が別であるためです。VTの検査種目としての存在と、認証制度の対象範囲を一つの結論にまとめないことが必要です。

売上構成が高い方法から資格を取るべきですか

売上構成が高いことは、検討材料の一つにはなります。ただし、2023年度の比率は対象企業の売上構成であり、個人がどの資格を先に取るべきかを保証する数値ではありません(日本非破壊検査工業会「非破壊検査業の現状」統計資料、2024年10月経営実態調査/確認日 2026-09-06)。

扱う検査方法、訓練・経験の要件、所属先の業務範囲を確認したうえで、統計を比較の一要素として使います。比率だけから将来の仕事量や収入を決めつけないことが大切です。

まとめ

2023年度の検査種目別売上構成では、超音波、浸透、放射線、磁気が上位にあり、全11区分で100.0%になります。数値を使うときは、対象企業、年度、調査時点、確認日を外さずに示します。

売上構成は業界を読むための材料であり、個人の業務量や収入を保証する値ではありません。検査種目と認証制度の分類を分け、必要な方法・要件を確認して判断してください。

出典

著者・監修

依田尚人YDAIコンサルティング株式会社 代表

依田尚人は YDAIコンサルティング株式会社 代表。非破壊検査の資格制度・法定資格・業界統計について、認証機関・業界団体・所管省庁等の公開情報を一次ソースまで確認する工程を標準として、本サイトの記事を設計・監修しています。

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