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資格制度(JIS Z 2305)10分で読めます

JIS Z 2305とは|非破壊試験技術者の資格制度の全体像と8つのNDT方法

著者・監修: 依田尚人YDAIコンサルティング株式会社 代表

JIS Z 2305とは|非破壊試験技術者の資格制度の全体像と8つのNDT方法

JIS Z 2305は、一般社団法人 日本非破壊検査協会が、非破壊試験技術者を8つの方法とレベル1〜3で認証する民間の個人認証制度です。資格名だけを見ても、対象となる試験方法、担当できる責任の範囲、認証後の維持手続は読み取れません。制度を検討するときは、方法・レベル・要件・有効期間を分けて確認することが重要です。

ここでは、JIS Z 2305:2013に基づく認証制度の仕組みを、取得前と取得後の流れに沿って整理します。制度の内容は、一般社団法人 日本非破壊検査協会「JIS Z 2305:2013 非破壊試験技術者の認証制度のご案内」Rev.20260701(確認日2026-09-06)に基づきます。

JIS Z 2305の認証制度とは

JIS Z 2305の認証は、非破壊試験を行う技術者の適格性を、方法とレベルごとに確認する制度です。制度名と資格証明書の性格を分けておくと、法定の免許や職場での作業許可と混同しにくくなります。

JIS Z 2305認証制度の全体像
JIS Z 2305認証制度の全体像
確認する項目制度上の位置づけ
認証を実施する団体一般社団法人 日本非破壊検査協会
対象NDT方法ごとの技術者
区分レベル1・レベル2・レベル3
発行される文書技術者の適格性を示す資格証明書

表の内容は、一般社団法人 日本非破壊検査協会「JIS Z 2305:2013 非破壊試験技術者の認証制度のご案内」Rev.20260701(確認日2026-09-06)によります。制度の用語を広く確認したい場合は、資格カテゴリもあわせて参照できます。

認証を実施する団体と制度の対象

この制度を実施するのは一般社団法人 日本非破壊検査協会で、認証の単位は会社や検査設備ではなく、方法別・レベル別の技術者です。同じ人が複数の方法について認証を受けることはあり、資格名だけで全ての検査方法に通用するものではありません。

制度はJIS Z 2305:2013を適用して運用されています。規格本体の版と、実際に認証制度が基づく版を混同しないためにも、参照時は制度案内のRev.20260701と確認日2026-09-06をセットで見る必要があります。

民間の個人認証と資格証明書の位置づけ

JIS Z 2305の資格証明書は、記名された技術者が認証対象の方法・レベルについて適格性を持つことを示す文書です。政府や官公庁が発行する法定免許とは性格が異なり、資格証明書そのものがNDT作業を許可するものではありません。

作業を許可することに関する責任は雇用主が負うと、制度案内は示しています。資料をどう収録し、どのような根拠を確認するかは、情報の収録基準と運営方針で確認できます。

認証対象となるNDT方法と限定方法

制度上のNDT方法は8種で、各方法にレベル1〜3があります。別に、対象を限定した限定NDT方法が6種あり、通常のNDT方法と同じものとして扱わないことが必要です。

8つのNDT方法と限定方法
8つのNDT方法と限定方法
区分方法
NDT方法8種RT、UT、MT、PT、ET、ST、TT、LT
限定NDT方法6種UM、MY、ME、MC、PD、PW

この区分は、一般社団法人 日本非破壊検査協会「JIS Z 2305:2013 非破壊試験技術者の認証制度のご案内」Rev.20260701(確認日2026-09-06)の方法一覧に基づきます。略号だけでは対象範囲を取り違えやすいため、初めは正式名称と対応づけて読みます。

レベル1〜3がある8つのNDT方法

8種は、放射線透過試験RT、超音波探傷試験UT、磁気探傷試験MT、浸透探傷試験PT、渦電流探傷試験ET、ひずみゲージ試験ST、赤外線サーモグラフィ試験TT、漏れ試験LTです。これらはそれぞれレベル1・2・3が認証対象で、TTのレベル3も2025年秋期試験より実施されています。

方法ごとに使用する技法や前提条件は異なるため、8種を一括りにして必要な訓練や経験を判断することはできません。方法名・レベル構成・実施状況は、同制度案内Rev.20260701(確認日2026-09-06)で確認できます。

対象を限定した6つのNDT方法

限定NDT方法は、超音波厚さ測定UM、極間法磁気探傷検査MY、通電法磁気探傷検査ME、コイル法磁気探傷検査MC、溶剤除去性浸透探傷検査PD、水洗性浸透探傷検査PWです。限定方法のレベル構成は一様ではなく、MYとPDには限定レベル2がある一方、UMとMEは限定レベル1のみです。

MCとPWは制度から消えたのではなく、新規試験が2015年春期をもって終了し、更新と再認証が継続しています。限定方法の扱いも、一般社団法人 日本非破壊検査協会「JIS Z 2305:2013 非破壊試験技術者の認証制度のご案内」Rev.20260701(確認日2026-09-06)の範囲で確認します。

レベル1・2・3は何を示すか

レベルは単なる経験年数の順番ではなく、指示、技法の選択、結果の解釈に対する責任の範囲を示します。認証は方法ごとに行われるため、同じレベルでも対象の方法を確認する必要があります。

レベル1から3の責任範囲
レベル1から3の責任範囲
レベル主な位置づけ
レベル1指示書に従い、監督の下でNDTを実施する力量
レベル2技法の選択、結果の解釈・評価、下位レベルの監督
レベル3規格・手順書・設備・職員に関する広い責任

表は、一般社団法人 日本非破壊検査協会「JIS Z 2305:2013 非破壊試験技術者の認証制度のご案内」Rev.20260701(確認日2026-09-06)のレベル別責任範囲を要約したものです。

方法ごとに認証されるレベルの考え方

レベル1は、レベル2またはレベル3の監督の下で、指示書に従ってNDTを実施する力量として位置づけられます。レベル2は技法を選び、結果を解釈・評価でき、レベル3は規格、コード、仕様書や手順書の解釈・妥当性にも責任を負います。

この差は、資格証明書の表記だけではなく、実際にどの範囲の力量を認証するかに関わります。レベル別の定義は、一般社団法人 日本非破壊検査協会「JIS Z 2305:2013 非破壊試験技術者の認証制度のご案内」Rev.20260701(確認日2026-09-06)で方法別に確認できます。

認証を受けるまでに確認する要件

新規認証に向けては、訓練時間、工業に関わる経験、試験、近方視力・色覚を別々に確認します。数値だけを抜き出すと前提条件を落としやすいため、対象方法と保持資格を並べて読むことが大切です。

認証申請前に確認する要件
認証申請前に確認する要件
要件確認するときの軸
訓練過去5年間における方法・レベル別の時間
経験レベル1保持の有無、レベル3の学歴区分
試験レベルごとの試験構成
視力・色覚申請時に必要な証明

要件の根拠は、一般社団法人 日本非破壊検査協会「JIS Z 2305:2013 非破壊試験技術者の認証制度のご案内」Rev.20260701(確認日2026-09-06)です。

訓練時間と経験月数を前提条件つきで読む

訓練時間は、過去5年間において必要な最小時間を満たす考え方で、レベル2ではレベル1資格の保持・非保持で必要時間が分かれます。例えばRTのレベル2は、レベル1資格保持者が80時間、非保持者が120時間であり、どちらか一方だけを一般値として扱えません。

経験月数も、レベル2ではレベル1資格の有無、レベル3では学歴区分A・Bで異なります。訓練はNDT経験に含まれず、経験月数の期間削減は行わないとされているため、両者を合算しないことが必要です。これらの値は、同制度案内Rev.20260701(確認日2026-09-06)の表9.1.1-1と表10.3-1によります。

試験、視力・色覚、レベル3の前提を分ける

レベル1・2では筆記と実技、レベル3では基礎試験と主要方法試験が設けられ、必要な試験構成は同一ではありません。レベル3を申請する際は、申請するNDT方法についてレベル2資格を保持していることも前提です。

近方視力と色覚の証明も、訓練・経験とは別の申請要件です。近方視力は過去1年以内の証明を用い、色覚は申請する方法で使う色彩またはグレイスケールを識別できることを確認します。要件の詳細は、同制度案内Rev.20260701(確認日2026-09-06)を確認してください。

制度説明に誤りや補足がある場合の窓口は、次の導線です。

認証後に維持する流れ

資格証明書は一度取得すれば終わりではなく、有効期間に応じて更新登録や再認証登録を確認します。新規、更新、再認証のいずれも、資格証明書の有効期間は5年間です。

5年更新と10年再認証の流れ
5年更新と10年再認証の流れ
時点主な手続き
新規認証登録後5年目更新審査を経た更新登録
更新登録後5年目資格継続調査、再認証試験、再認証登録

更新と再認証の流れは、一般社団法人 日本非破壊検査協会「JIS Z 2305:2013 非破壊試験技術者の認証制度のご案内」Rev.20260701(確認日2026-09-06)によります。

5年の更新と10年の再認証の位置づけ

5年目の更新審査では、大幅な中断がないことと視力要件への適合を確認し、更新登録につなげます。更新登録からさらに5年目、通算10年目には、資格継続調査に加えて再認証試験と再認証登録の流れを確認します。

同じ5年という周期でも、更新登録と再認証登録は手続きの位置づけが異なります。期限を判断するときは、資格証明書の有効開始日と有効期限を確認し、一般社団法人 日本非破壊検査協会の制度案内Rev.20260701(確認日2026-09-06)を基準に整理します。

よくある質問

JIS Z 2305の制度について、資格の性格と対象範囲を確認するときによくある質問をまとめます。

JIS Z 2305は国家資格ですか

JIS Z 2305に基づく日本非破壊検査協会の制度は、民間の個人認証制度です。一般社団法人 日本非破壊検査協会「JIS Z 2305:2013 非破壊試験技術者の認証制度のご案内」Rev.20260701(確認日2026-09-06)は、資格証明書を技術者の適格性を示す文書として扱っています。

国家資格かどうかという分類だけでなく、どのNDT方法のどのレベルが認証対象かを確認することが重要です。作業に必要な要件は、資格証明書とは別に契約や規則などで定められる場合があります。

資格証明書があればNDT作業を許可されますか

資格証明書はNDT作業の許可を与えるものではありません。NDT作業の許可に関する事柄は雇用主が責任を持つと、一般社団法人 日本非破壊検査協会「JIS Z 2305:2013 非破壊試験技術者の認証制度のご案内」Rev.20260701(確認日2026-09-06)は示しています。

そのため、認証の有無だけで個別の業務実施可否を判断することはできません。資格証明書の方法・レベルと、業務上求められる条件を分けて確認する必要があります。

VTはJIS Z 2305の認証対象ですか

VTは、JIS Z 2305に基づく日本非破壊検査協会の認証制度で列挙される8方法には含まれません。一般社団法人 日本非破壊検査協会「JIS Z 2305:2013 非破壊試験技術者の認証制度のご案内」Rev.20260701の第4.1項(確認日2026-09-06)では、RT、UT、MT、PT、ET、ST、TT、LTが認証対象です。

ただし、このことはVTという検査種目や他の制度まで一括して否定する意味ではありません。VTの位置づけは、認証制度、検査種目、個別に確認する制度を分けて確認します。

まとめ

JIS Z 2305は、8つのNDT方法とレベル1〜3を軸にした、非破壊試験技術者の民間個人認証制度です。取得前は方法、レベル、過去5年間の訓練、経験、試験、視力・色覚を分け、取得後は5年の更新と通算10年の再認証を確認します。

資格証明書は適格性を示すものであり、法定免許や雇用主による作業許可とは別の位置づけです。制度案内の版と確認日を添えて、対象となる方法・レベルごとに読み解くことが、制度を正確に理解する近道になります。

出典

著者・監修

依田尚人YDAIコンサルティング株式会社 代表

依田尚人は YDAIコンサルティング株式会社 代表。非破壊検査の資格制度・法定資格・業界統計について、認証機関・業界団体・所管省庁等の公開情報を一次ソースまで確認する工程を標準として、本サイトの記事を設計・監修しています。

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